乙女座9度「未来派の絵を描く男」、乙女座10度「影の向こうを覗く2つの頭」のサビアンシンボル、「自分の影とは?」についてです。
乙女座9度 未来派の絵を描く男
個性的で斬新な表現をしていく。変わった表現や行動をする。人とは違うことをやろうとする。新しいこと、珍しいことをやり始める。
9度:サインなりの哲学
乙女座9度 未来派の絵を描く男
ディグリー占星術 松村潔(著)
自分の人格の範囲の中で、ぎりぎりまで刺激と好奇心を拡大します。わざと変わったことをしたりするのは、限界点をもっと外に拡張しようという欲求からきています。
※乙女座9度と10度のサビアンの絵柄は吉田先生のサビはんカードを使用しています。
柔軟サイン(双子座、乙女座、射手座、魚座)の9度は超越願望が強いそうです。

未来派の絵を描くということで、今まで、これまでのありきたりのものではなく、新しい、珍しいもの、インパクトのあるものなどを表現していこうとします。
自分自身を表現するために、あれこれと変わったこと、これまでにないことをやろうとします。人からはとても変わった人に思えるかもしれません。自分の個性を出そうとします。
実際に絵を描いている人も多いかもしれません。
自分の個性を表現する方法を磨き、あれこれ試したりします。
乙女座10度 影の向こうを覗く2つの頭
自分の影、自分がこれまでに否定して抑圧された部分を見ることになる。恐かったり辛い体験にもなりやすいでしょう。自分の影を投影するような人物が現れる。
10度:外と関わる
乙女座10度 影の向こうを覗く二つの頭
ディグリー占星術 松村潔(著)
外の世界に向おうとする時、今まで自分の人格を成り立たせるために、退けてきた影の要素に出会うことになります。外界と接触することでショックを受けて引っ込むこととなりますが、その後は、自分の目に入る内輪の領域を完全なかたちで管理しようとする流れを作ります。ここでは外に出ることの恐れを人に伝えることもあります。
心理学でシャドー(影)とは、「心の影」、自分の意識が受け入れたくない部分、つまり「無意識の中に押し込めた側面」を指します。自分にとって「望ましくない」「嫌だ」と思い、否定している性格や感情、欲望などが含まれます。
この乙女座10度「影の向こうを覗く2つの頭」はこのシャドーの顔が自分の意識に現れてくるという意味にもなると思います。自分がこれまでに拒否した側面が(2つの頭となって)見えて、恐れて逃げるか、直面するかということになります。
10度で外界と関わることによって、自分の影を投影する人物が現れます。自分で受け入れられないシャドーは、他人に投影され、自分が押し殺している、自分の中の半面や側面が、現実の世界で人となって現れたり、登場したりするということです。恐かったり、辛い体験となりやすいことになります。
シャドーを認め、統合していくことで「本当の自分」に近づける。無意識に自動的に反応したり、感情的になったり、反発するのではなく、自分自身の無意識領域の影を認め、統合することによって自分の選択を主体的に行えるようになります。
他人を見てとても嫌いなところは、自分にもある
自分で受け入れられないシャドーは、他人に投影されます。
「あの人のこういうところ嫌い!」というのは、実は自分の中の影を見ている場合が多い。ただ好きでない位でしたら良いのですが、極端に嫌いな場合は、自分の無意識領域をのぞき込んでみると、自分にもそういう部分が必ずあったりします。もしかしたらその人よりはその要素は少なかったりするかもしれません。でも誰かのことをとても嫌っていたり、すぐひっかかってイライラする場合は、、、、たぶん自分にもその同じ要素があります。
「怒りっぽい人は嫌い」と思っている人 → 実は自分も怒りを抱えているが抑え込んでいる。
「あの人は自己主張が強すぎる」とイライラする → 実は自分も本当はもっと自己主張したい。
私は自己中心的で、他人のことを全く考えずに、好き勝手言ったりやって迷惑をかけたり、他人を自分の価値観で見下し、横柄な態度をとっている人が大嫌いでした。見る度にとても嫌な気分になるので、皆で食事に行く時に、その人のそういう横柄な態度を目にするのが不快でした。店員さんに横柄な態度をとるのはよくないよ。自己中だ!!とか時には優しく、時には厳しく色んなことをお伝えしましたが、何十回~何百回お伝えしても、結局、わかってもらえませんでした。
「なんで人に怒っては駄目なのか、わからない」のだそうです。
優しく丁寧に言ってもそのまま流されるだけなので、ギャーギャーうるさく言った方が効果的でした。でも自分が疲れるのです。今でも好きではありませんが、そういう人がいて、ネガティブ感情的に揺さぶられるというのは薄れてきました。お伝えしたところで、本人はそれがよいと思っているのでしょうから、イライラして伝えるだけ無駄なのです。もしその人と会うことがあって、目に余る行為をしていたら、指摘はするでしょうけれど、自分が感情的になるのは損だと思いました。
よくよく自分の内側を見てみると、その人ほど酷い内容ではありませんが、私の中にもそういう部分があったのです。自分なりの価値観があって、そうでない、その人のことを性格が悪いとか駄目だと思っているとか。
その人に対して、「自己中心的ではなく、謙虚な人が良い。人には親切にするべきだ。横柄な人、威張る人、虚勢を張って大袈裟に言う人は駄目だ。」と思ってる点ですね。見下すという程ではなくても、性格が悪いと思っていて、セクハラ、パワハラ、カスハラ(カスタマーハラスメント)の嫌な人だとネガティブな感情に陥っていたわけです。
そして私の価値観と真逆のものを抑え込んでいるという部分があるのにも気づきました。
その人のそういう部分を好きになったわけではありませんが、現在はそういう人だという認識しているだけで、そこまで感情的にはならなくなりました。必要があったら指摘はするでしょうけれど、ある意味、自分の影の部分も受け入れるようになったのでしょうか。
誰かを極端に嫌いな場合は、どこかその嫌いな人と似ている箇所、自分にも同じような部分があるということを覚えておいてください。
自分の人格を成り立たせるために、ある部分(私の場合だと、我がまま、自分勝手、横柄な態度など)を排除してきた。それが影となって、実在の人物として現れ、私を酷く悩ませたのでした。嫌えば嫌う程、寄ってくる。会う機会が出てくる。何百回言っても、へこたれず、ひつこく自己中心的態度をとり続ける。私が嫌だと思ってると、その人が目の前の席に座って、その横柄で偉そうな態度を見せつけてくる。なんで食事の時に、20分も腕組みをして、それを見せつけてくるのか?
セクハラのその態度が腹立つとか、殺意が湧くとか散々言ってるのに、わざわざ寄って来て、セクハラ発言をしてくる。
影とは恐ろしく、その人を恐がったり、嫌えば嫌う程、どこまでも追いかけてくるのですね。自分が排除しても、影は自分なので付いてくるのです。2年半~3年程、私にとっては恐ろしくもあり、酷く辛い体験でした。
自分自身の影、押しのけてきた部分とも向かい合い、認め、受けとめるようになったら、その人物は突如いなくなりました。
とても嫌いな人がいる、その人を見てものすごくネガティブな感情になる場合、その人との何らかのレッスンがあります。カルマだったり、克服する点、自分のその要素を受けとめるなど、その課題が終了しないと、その人と会わなくなったとしても、また別の似た人物と出会うことになります。
ある意味、乙女座10度「影の向こうを覗く2つの頭」の影というのは恐いものかもしれません。でも自分の影なので、一時的には回避できたとしても、逃げ切ることは出来ません。
覚悟を決めて、自分の影、自分自身と向き合ってみてはいかがでしょうか。
自分の影の例
自分の影とは?拒否して否定してきた側面、影の例をお伝えします。
例えば、良い子供で、優等生のように振る舞っていれば、親や周囲の人に褒められたりしてきた場合、意地悪で悪いこともしたい、遊びたい、優等生とはかけ離れた、反対の側面、自分の中のある側面を否定し、無意識の中に抑圧するということになります。
自分の中のある側面を否定し、抑圧し続けると、いつかその自分の影の側面が顔を出すということになります。それはその人にとって、とても恐ろしいことかもしれません。まるで不良のような側面が自分の中にある。これを認められるでしょうか?
認めずに、無意識に抑え込み続けると、外部と関わっていった時に、自分の抑圧した影を投影するような人物が目の前に現れることになります。不良に会うというわけです。本当は自分もそういうことをやってみたかった。でもそれは駄目だと、やらずに押し込めてきた、そういう自分の影の部分を実際にやる人が現れるのです。
他の例で言うと、自分は行動力があり、感情を挟まずに客観的に物事を見て、仕事を効率良くテキパキとこなすタイプ。感情的な人のことがわからないと思っている人がいたとします。感情を切り離し、物事を冷静に判断できる行動力のある人です。性格としては、その人はそちらの側面を強化してきました。感情的にはならずに、素早く行動する方に重きを置いてきました。
でもなぜかその人の周りには、感情的だったり、自分をコントロールできない人ばかりが集まってきます。
自分の反対の側面が、実物の人として現れるのです。そしてそういう感情的で、要領が悪く、自分をコントロールできない人を理解するレッスンをする羽目になります。
1つの性格の要素を表現していると、その反対の要素は押し込められるということにつながります。占星術で言うと、反対のサイン(星座)ということになります。周囲を引っ張っていくリーダータイプで自己主張も強い牡羊座と、他人を思いやりバランスをとる天秤座の関係ですね。どちらを強く表現しているか?自分を強く主張している時には、他人を思いやってバランスを取るというのはしていないということになります。周りのことを気にかけ、配慮しているという時には、自己主張はしていない、という風になります。
でも振り子の法則のように、自分の性格として、ある部分を強調していると、あるところまで行きつくと、反対の側面へと振り子は向かい始めます。自分の影が顔を出し始めるということです。乙女座10度の2つの顔というのは、自分の中には両方の側面があるということです。
無意識の影の部分も両方を受けとめて、統合すると、バランスが良くなります。
抑圧していれば抑圧しているほど、その影は恐いものになりやすいです。気づいて受けとめれば、恐いものではなくなってきますので、自分の中にどのような要素があるのか、見てみると良いです。
まとめ
乙女座9度「未来派の絵を描く男」、乙女座10度「影の向こうを覗く2つの頭」のサビアンシンボル、「自分の影とは?」についてです。
乙女座9度 「未来派の絵を描く男」 個性的で斬新な表現をしていく。変わった表現や行動をする。人とは違うことをやろうとする。新しいこと、珍しいことをやり始める。
乙女座10度 「影の向こうを覗く二つの頭」 自分の影、自分がこれまでに否定して抑圧された部分を見ることになる。恐かったり辛い体験にもなりやすいでしょう。自分の影を投影するような人物が現れる。